ぼんやりお母ちゃんの白血病奮闘記

1歳の娘を残し、急性骨髄性白血病と突然闘う事になったわたし。長い入院生活等で思ったことを綴ります。

ICU2日目。涙の戦いは続く。

肺炎で集中治療室に入って2日目。

何時かはわからないけど、朝になったのか部屋の電気がつきました。


汗だくの、背中激痛の、猛烈下痢のおむつ頻繁替えの、咳や痰がひどい状況は変わらず。

酸素マスクのつなぎ目を抑え、10分おきくらいに姿勢を左右にずらしてもらい、寝たのか寝てないのかさえよくわからない虚ろな頭での戦いは続きます。


「お父さんが面会に来てくださるそうですよ」

と言ってもらえたので、ものすごく待ち遠しく思っていました。

それまで必死に戦って、少しでも元気になった姿を見せなきゃと辛いながらも意気込みました。



とにかく、とにかく、早くここを出たい!

監獄のようなここを、早く出たい!!

良くなれば出れるはずだきっと!!


ここままじゃ気が狂ってしまいそうでした。

そんな力があります、あの部屋には。



皆さんが必死に助けようとしてくださっているので酷い言い方の様ですが、これも多分ICU症候群の一種かと。

この部屋に入るって事は、死に近いのだろうという事が想像つくんですね。

で、その恐怖もあり。

また、窓も時計もない機械ばかりの空間っていうのは、本当に精神を蝕むという事も知りました。

地味に辛いのです。本当に、精神がおかしくなりそうでした。

幻聴幻覚も見るしね。



口にできるものは、ほんの少しの水のみ。

でも、頑張る。

娘に会うのだ。

このまま死んでたまるか。

2歳にもなってないのに、今死んだら覚えてもらえないよ!!



朝の検温をしてもらって

「よかった、少し熱が下がりましたね。」

との言葉に安堵するも、今の熱は?と聞くと

40.2℃、と。


え、、めちゃくちゃ高いじゃないですか。

下がってこれかいなと、心の中でがっかり。


父の面会を心から嬉しく思い、また、死にそうだと言われたけど何でみんな駆けつけてこないんだろうと不思議に思っていると


「お父さま、帰られましたよ。これ荷物です。」



と看護師さん。



え?え!?え!!?

か、帰った!?面会は!?め、面会は!?



と慌てふためいて聞くと

「面会時間は15時からなので。今は会えません。」

え、今多分午前中ですよね。。

ってかこんなに心細く、泣くほど身内を求めているのに会えないってどゆことよ。

その辺、ちょっと融通きかしてくれないのか。

ほんの一目でも会いたかったのに。。

これが最後だったらどうすんねん。



父が遠いところ朝イチで駆けつけ、入院手続きをし、一生懸命持ってきてくれた箱ティッシュが届けられました。

あとなんかコップとか細々。

でも、寝たきりだから使えないんだけど。


箱ティッシュのサイドに、父らしいきっちりした文字で私の名字が書いてありました。

それしか身内のぬくもりを感じることができなかったので、苦しい中、ここから更に一晩、この文字を見つめて勇気と愛情を感じながら、それだけを糧に頑張って戦ったのです。



不器用な父の、父らしいきっちりした文字を見つめながら泣きました。

必死に必死に、生にしがみついていたICU2日目の出来事でした。



後から、なんであの時私に会わずに帰ったの?待ってればよかったじゃん、と聞くと

「受付で、面会できないって言われたから。」

との事でした。

もう少し言葉を足して父に伝えてくれていたら、、、と、思います。



ちなみにこの時点でまだ、ふわふわふふふの歌は私を悩ませ続けています。トラウマか。

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