ぼんやりお母ちゃんの白血病奮闘記

1歳の娘を残し、急性骨髄性白血病と突然闘う事になったわたし。長い入院生活等で思ったことを綴ります。

今では笑い話その1



前回書いたように集中治療室に運ばれ苦しむ夜を迎える訳ですが、ここでその間に起きた今ではネタになるような出来事を綴ります。


1、点滴のルートが確保できない救急の先生


「とにかくすぐに抗生剤の点滴を始めます。」

朝まで五分五分とか言われちょっと気が動転している私。

全身状態が酷くとてつもなく辛いので、早く治療を開始してもらいたかった。

早くしないと、いつ意識無くすかわからないって初めの病院で言われたし。



そこで登場したのが、若い男の先生。

若い!そしてなぜか髪がボザボサ!

きっと、救命救急に配属されるくらいなんだから皆ベテランで優秀、と思っていた私は、こんな若いのにすごいなぁと尊敬の念を抱きつつも、若干の不安。

その頭不潔じゃないのかい、なんて思ってしまいまして。



部屋に残るは4人。

さっきから私と会話していた、先輩風の(クールなできる男風を吹かした)先生が後ろから腕組みして見守る。

テキパキ準備する看護師さん。

謎に格好つけた仕草をするボザボサの若い先生。

そして私。


とにかく針が苦手な私は、さくっと点滴針入れてもらって、さくっと治療を始めてもらいたかった。

優秀な先生が2人もいる、安心だ、そう思ったのですが、ここからが長い。

そして、痛い。



まず、手袋をし忘れるボザボサ。

看護師さんに注意される。

謎に格好つけながら手袋する。


そしてまさかの点滴の針が血管にうまく入らない。

え、嘘でしょ。

救命救急の現場やん。

点滴入らないとかなにそれ。基本やん。と、医療のなんたるかも知らない私ですが信じられない状況に呆気にとられました。


「あれー?入らないな。」と格好つけながらブズブスと何度も刺さすボザボサ。

ただでさえ辛いのにもう苦痛すぎて発狂しそうな私。

腕組みしたまま微動だにしない先輩先生。

「先生、その針もう使えませんよ。」と冷静にボザボサのミスを正す看護師さん。



なんだこれ。


何度も失敗され、身も心もボロボロの私は叫びました。心の中で。

「チェンジ!先輩にチェンジで!!」


わかりますよ、若いお医者さんは何百

何千もの経験を積んで立派な先生になるんですよね。

わかりますけど、こっちは何千分の1じゃなくて、私は私しかいないので、失敗されたら困るんじゃい!

命がけじゃい!




しかし、その後見かねた先輩が交代して挑戦するも、まさかの失敗。


結局、最初に搬送された地元の小さな病院のベテランおばちゃん看護師さんが入れてくれた点滴針をそのまま抗生剤用に使うこととなりました。




先輩

「いやー、血管細いですね。何度もブスブス刺しちゃってすみませんでした。痛かったですよね。」


私「そうなんですね、いえ、、、ありがとうございます。」



痛かったわ!!!

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